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誰かの詞
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作詞 飴色 |
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勢いで書いていきます 休憩などは論外です
でもトイレには行きます 眠くなったら寝ます
無事に目覚めてしまった 今日も書き始めないと
足跡が道に残って文字になり 落として行った物は拾えなかった
走れ走れ転ぶかもしれないけれど 怪我だったら時間が解決するだろう
そんなことよりも残さなければ 俺の生まれた証俺の生きた道俺の死ぬ所
勢いだけも案外悪くない 疲れるから休憩場所探すけど
どうせ見つかった時はインク切れ もう書き残すことは無い
無事に今まで生きてこれた そろそろ書くのを止めようか
後ろ振り返れば無数の人々 俺の血と汗と涙が落ちていた
走れ走れと急かすけれど やはり疲れるから休もうとしたんだ
休もうとすると思い出すんだ 昨日死んだ奴の思い出一昨日死んだ奴の表情
だから走る だけど死ぬ だから走る だけど死ぬ そして立ち止まる
遂に気付いてしまったんだ 遂にたどり着いてしまったんだ俺は
インクが切れていること ここが作文用紙の最後のマスだということ
じゃあ、そろそろ休もうか
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