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シネマ
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作詞 メリー |
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灯りのともった シアターに
赤くなった目を こすりながら
僕の涙のあとをなぞって
「優しいんだね」 と いった
ちがうんだよ
僕は冷たい人間なのに
そんな男を
こんなにあたたかなひとが 想ってくれてるって
ただちょっと くやしかったんだ
こんな どうしようもない男が この人を愛したら だめなんだろう
隕石でも エイリアンでもいいから
地球が 危うくなって
君を守って ちっぽけな僕なんかは
死んでしまいたかった
怖いくらいに 優しい 君に
ちょっぴりの 人間味(つめたさ)をさがそうとして
「こんな作り話が 何だっていうの?」
いじけたように
またひとつ
ポップコーンを齧った
ああ
この人を 愛せたら
この人を 守って死ねたら
どんなに幸せだろう?
君が泣いて 僕の名をよんでくれるなら
悲劇でもよかった
―なんのためでもなく 自分に生きて
―君のために生きたいのに 上手くいかなくて
―悲しすぎて やりきれない夜に
僕は 僕の 無力を知った
もう 君のために死ねない
そんな敵 どこにもいない
せかいは 平和で
もう死ねない僕は
せめてこれからも きみのそばにいたい
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