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花
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作詞 CRANE鶴 |
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実る命 咲いた花
路地裏に一つ
花びら散る前に 一人 笑った
微かな太陽受け流し
僅かに届く水を分け与え
精一杯種をまき
精一杯芽吹いた
花が揺れる 心も揺れる
人は日々何かに急かされて
人は動く 時間も動く
人は日々何かを与えられて
誰も目をやらない暗い路地裏で
誰も通りはしない細い道で
何年も生きている
野良猫が偶々通った
その薄暗い場所に目を輝かせ
その泥の上を小走ったその足で
咲いたばかりの花
輝くけれど
私達にとっては一瞬のこと
それでもよいと
花は芽吹き
与えられた命必死に
いつ潰されようが
関係ないと
いつこの灯りが消えまいと
いつその先が
見えなくなっても
花は芽吹き
与えられた命必死に
終わる命潰れた花
路地裏に一つ
誰の視線も受けることなく
花びら散る前に 一人 笑った
花が咲く
薄暗い場所でも
文句一言言わず芽吹いている
風が寒い 日も照らず
唯一滴る雨も不十分に
落ちた命 又そこには
存在を記すように
新しい花が 一人 笑った
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