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濁った宝石
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作詞 肖花 |
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体液かしらと思えるくらい艶かしい温度のぬるま湯よ
知らぬ間に冷え切ったのならいっそ凍らせ 捕らえてください
「嫌いじゃない。慈しめないだけ。」
こんな時まで手管を使うか
「どこが駄目なの?直すよ教えて。」
我儘ならば貫き通せや
触れて初めて孤独を知った
わたしもあなたも性急すぎた
錯覚の春の中に居たほうが幸せだったとは思わないけど
「物欲しげな態度が疎ましいんだ。」
唇でせき止められた言葉が
「お気に召すままって言ったの嘘なの?」
瞳に息に歩みににじみ出す
思っているほど強くもなくて
予想以上にふてぶてしくて
互いの何を知っていたのか
互いの何を知らなかったのか
「お前の中の俺を殺してくれ。」
狂えるほどには幼くもなく
「少しでいいからも一度触れて。」
微笑み合うには未熟なんだね
「運命なんて言葉嫌いだよ。」
煙草の煙を交わしたことも
「後出しじゃんけんみたいなもんじゃん。」
ぽかりと丸い都会の空も
「それは俺には関係ないよ。」
心もとない眠る街の散歩も
「じゃあなんて言えば満足するの?」
おばけ廃屋目指したドライブ
「中途半端な誠実さが一番傷つくのよ。」
ハンドルの右手抱き寄せた左手
「そうゆうのナルシズムって呼ぶのよ知ってた?」
美化してまで取っておくべきものじゃないのは解ってるのに
「あなたが望むなら全部捨てるわ。かわりにさよならの言葉をちょうだい。」
一番伝えなきゃならない言葉が
がらくた閉じ込めた琥珀の塊でつかえて出てこない
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