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レムの冒険
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作詞 憂鬱な画家と陽気な庭師 |
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『......』
青い痣が少女の肌をつたい壁紙に侵食した
発狂しそうなアスピリンの匂いのなか
光まみれで汚れた 傷だらけの顔で
鏡の自分に 「おやすみなさい」 って呟いた
『おやすみなさい』
長い長い レム睡眠の冒険に出よう
ひとつ ひとつ この記憶から消えていくから
深い深い レム睡眠の冒険に出よう
ひとつ ひとつ なにもかも忘れちゃうから
大通り 架空の空を見上げて 手をひろげて
飛べるかな 飛べるはずさ 見えない白い羽根で
大通り ビー球の目で見つめた 銀色の都市
気になった絵本の先 ブリキのメッキ剥がれても
方腕のヌイグルミと一緒に歩いた
どこまで行こうか
長い長い レム睡眠の冒険をしよう
ひとつ ひとつ この痛みまで忘れたいから
深い深い レム睡眠の冒険をしよう
ひとつ ひとつ この世界で 生きれるように
大通り わざと靴を鳴らして ステップ踏んで
飽きるほど 遊んだなら そびえるお城のなかへ
響いた 声を紡いで 罪を照らして
寒くならないように 窓の雪を溶かした
無表情の太陽が顔を出して
もうすぐ夜明けだ
ほら
こんな壊れかけた幻想が
君の孤独を切り裂くなら
それだけでいい と思ったんだ
だから どうか死にたい だなんて忘れて
この世界のことを愛して
「......」
同じ朝の空気が訪れて このレムの冒険を
枕のなかに閉じ込めたら 目を開けてよ
光まみれで汚れた 下手くそな笑顔で
鏡の自分が 『おはよう』 って少女に呟いた
「おはよう」
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