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点灯虫
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作詞 どぶはまり |
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小川に鈴の音 響く頃
僕は自転車 立ち漕いで
人気の無い丘を 登ったんだ
木漏れ夜 白い月
土の香りと 褪せた石垣
ガードレールに 錆付いた
夜空の記憶 手をかけて
体を伸ばしては 眺めたっけ
半袖 透けた風
夜の舌先 薄荷の空気
億千 億万 宇宙の深遠
点灯虫は 泳いでいたんだ
こんな時には なぜだろう
君が来そうな気がするから
擦れた音が 響く森
僕はやっぱり この場所で
ひとりで光る闇 見つめるんだ
あまりに 広い藍
永い時間を 今も浴びて
京億 京兆 無限の欠片
点灯虫が 刻む時計に
僕と君とが なぜだろう
生を刻まれ 今もいるから
幼い頃に 眺めたんだ
僕らが死んでも 尽きぬ輝き
幾光年が 果てるまでには
君とまた すれ違うだろう
60億は 小さな数だよ
恒河沙 阿僧祇 届かぬ距離を
点灯虫は 超えてきたんだ
こんな時には なぜだろう
君が来そうな気がするんだ
那由多 不可思議 果て無き果てが
二人の視界 それだけなんだよ
僕と君とが 出逢えたら
まずは何から 切り出そうかな
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