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傷
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作詞 モス |
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水に濡れたダンボールの中
僕は生きていた
もうしんでもいいと思っているのに
がさごそという音が聞こえた
上から光が見えてきた
だれかいた
だれだろう
誰でもいいや
どうせまた僕のこといじめるんだ
誰でもいいや
次の瞬間僕は彼女の胸の中にいた
「かわいそうに・・・
こんなにぼろぼろになって
かわいそうに・・・
これからはもう・・・
私がそばにいてあげるから」
何を言ってるかは聞こえなかった
彼女の胸の鼓動がきこえていたから
・・・あたたかい・・・
つぎはぎだらけのからっぽな僕に君は心をくれた
つぎはぎだらけの醜い僕をキミは抱きしめてくれた
君は僕を家に連れて帰って
僕を暖めてくれた
お風呂に入れてくれた
ご飯をくれた
普通の、僕があこがれていた幸せをくれた
でもダメだね
僕はもっと愛してほしくなった
つぎはぎが無くなれば僕はもっと愛されるかな?
醜くなくなればもっと愛してもらえるかな?
こんなつぎはぎなくなっちゃえ
僕はつぎはぎを引き裂いていった
傷より深く、傷のぎざぎざがなくなるくらい
もっとひどくなるとも知らずに
痛いけど、もっと愛してもらえるなら・・・
次に見たのはキミの泣き顔
何で泣いているの?
つぎはぎはなくなったのに
僕はここにいるよ
何で泣いているの?
君はなきながら話した
「あなたのつぎはぎはあなたがたどってきた道の険しさの証拠なのだから
人は傷ついた数だけ優しくなれるのだから
だから隠さないで
恥ずかしくないから
だから隠さないで
あなたのがんばった証なのだから・・・」
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