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醒覚
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作詞 少年アリス |
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ひらりら ゆらり
ひらりら ゆらり
光は 泥を抜け
素肌に 息吹を分け与えた
影が一羽で 頭上 はためく
煌きへ消えてしまう 気配
血の育んだ沼
底で 生き絶えていた
時代を見上げて
黒ずむ水面(みなも)に 目蓋は重い
羽音は 泥と絡み
鼓膜を擽(くすぐ)り 遠退いた
ぬくぬくと 想い 馳せてみる
それでも沼は 死んでいく
捲れ落ちる皮膚から
人の口から 出はしても
天(そら)には昇れない
腐った朱色が 泥沼となる
ひらりら ゆらり
貴方が踊る
光は 泥を抜け
素肌が 息吹を取り戻した
水から立てば 一羽 はためく
ひらりら ゆらり
ひらりら ゆらり
蝶々 追って 陽だまりの中
影は一羽と 一人 揺(たゆた)う
痛む手足 泥を鏤(ちりば)む
一際 強い 白に
闇が裂け 剥がれ 飛ぶ時
拓ける花嵐
菜種の群れに 貴方は居ない
額を撫で落ちる 生き血の温もり
俺を去って行った人
有難う
その水溜りに 蘇る
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