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『弱いよ、それでも』
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作詞 霧闇 |
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『弱いの?』
僕の前で死にいく人
左手に大きな傷跡
右手に小振のカッターナイフ
『私は、弱い?』
かすれた声 死にそうな声
赤い血とともに消えていく君
声はただ虚空に染みて消える
『弱い・・・だろうね。』
必死に搾り出した言葉
弱いだろうね。逃げたんだから。
弱いだろうね。恐れたのだから。
でも。
『弱いよ。・・・それでも。』
傷口を抱きしめる
痛みがなくならないように
君が眠ってしまわぬように
『弱いけど・・・強くもあるよ?』
服が血で染められていく
今の君と同じ色
真っ赤に染まる
『死を選ぶこと。どれだけつらいか分かってるから。
たくさんの物を失う。壊れるような痛みに苛まれる
―――死ぬ前よりも大きな悲しみに襲われる』
僕の右手の手首の傷
君と同じ事をした証
だから わかってる
誰より分かってるつもりだよ。
『何でその強さを否定した?
君は何より強いんだよ?
誇って・・・いいんだよ?』
何よりもいってほしかった言葉。
死の淵でいってほしかった言葉。
『だから・・・だから・・・』
嗚咽 溢れる
『死ぬなよぉ・・・』
知ってたから。
その痛みを知ってたから
その強さを知ってたから
もう1度君が
道を歩けるようになれたなら
僕らは同じ物を持ってる
同じ傷と同じ強さを持ってる
誰より分かり合えるはず
何より慰めあえるはず
だから
願わくば
もう1度
2人で強く歩き出せますように。
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