|
 |
|
『- 空 -』
|
| 作詞 砂古町 白夜 |
|
僕たちは今飛び立とう
永遠を手に入れに――
「この世界には自由なんてないね」
僕は言った言葉に悲しさがこみ上げた
「僕たちが生きていくには窮屈だよ」
こらえても溢れてくる涙で前が見えない
ただ黙って頷く君に軽くくちづけ
泣きながら肩口に顔をうずめた
遠い記憶の中で見たあの姿と
儚げに微笑む君が重なって見えたんだ
「幸せになろう 自由の国で…」
君の言った言葉が何を意味するのかなど
「鳥に 幸せの青い鳥になりたい」
この屋上に来た時からもう分かっていた
君が何処かへ行ってしまわないように
そっとその手を握り締めた
冷たい星が輝く夜空
とても美しく凍りつくような空だった
「もうみんなともお別れだね」
地表を見つめ名残惜しそうに君は呟いた
「僕が居るよ…さあ いこう」
浮遊感とともに体が軽くなっていく
一瞬 視界が白くなって 気付けば
僕たちは空高く浮かんでいたんだ
何故か喋ると落ちてしまいそうで
ただ声も無く頷くしかできないよ
「あ 綺麗な赤い花が２つ」
僕がはるか見下ろした視線の先には
「君のほうがずっと綺麗だよ」
２人の最後の花が酷く鮮やかに咲いていた
もうこれからはずっと一緒だね
この大空を翔けよう 神も羨む純白の翼で
果てしない海が見える空で
僕たちは今舞い上がる
永遠を手に入れに――
|
|
|
