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A broken thing
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作詞 霧生 晄 |
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千切れた手足掻け集め、
元に戻そと掻け集め。
千切れた腕を糸で縫い付け、縫合する。
千切れた足を糸で縫い付け、縫合する。
千切れた体に糸で縫い付け、縫合する。
さぁ。
これで元通り。
いつもの様に君は動く
いつもの様に君は話す
いつもの様に君は笑う
そう。
きっと今にも。
なのに君は動かない。
なのに君は話さない。
なのに君は笑わない。
何故?
頭・手・足。
全て体に付けた筈なのに。
君はまだ動かない。
あぁ。そうか。血液が足りないのかもしれない。
自らの体を傷つけ血を君に与える。
それでも君は動かない。
手術は完璧の筈なのに。
目の前にいるのは
血の気のない体。
冷たい体。
私の血液と君の血液が混じり合った、
血に汚れた体。
さっきまで、ピンク色の頬をしていたのに。
さっきまで、温かい体をしていたのに。
さっきまで、綺麗な体だったのに。
四方に飛び散った体は全て元に戻した。
それでも
君は動かない。
君は話さない。
君は笑わない。
さっきまで、動いていたのに。
さっきまで、話していたのに。
さっきまで。笑っていたのに。
もう動かない。
もう話さない。
もう、笑わない。
誰かが君の体に火を付けるという。
何故そんなことをするのだろう。
そんなことをしたら彼が熱がるではないか。
誰かが君の体を土に埋めるという。
何故そんなことをするのだろう。
そんなことをしたら彼が起きた時に怖がるではないか。
さぁ、もう随分時間が経ちました。
もうそろそろ起きて私を驚かして下さい。
動いて。
話して。
笑ってください。
白くて小さな骨を抱きしめながら問いかける。
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