|
|
|
さよなら
|
作詞 ラン |
|
其の優しい心が壊れてしまう瞬間を
あたしはじっと見ていた
どうしようもない風に吹かれて
手の平から零れた花びらは
未だにあたしを苦しめる
どれほどの時間
あなたと一緒に居ただろう
あなたの其の途切れそうな声なら
何時でもあたしの心に届いていた
何時でもあたしの心に響いていた
知らない場面等ないほど
何時でもあたしの心に映っていた
寂しいだとか 苦しいだとか
あたしの拙い言葉では
とても追いつかないほどの
大きな孤独を背負っていたあなたを
あたしは何時も見ていたのに
如何して 気付かなかったのだろう
其の優しい心を
如何して 守り抜けなかったのだろう
「唄う事を 辞めたんじゃない
こんな汚れた場所では
とても 唄えそうにないんだ
だから さよならを言うよ」
其の優しい心が砕けてしまう瞬間を
あたしはじっと見ていた
どうしようもない雨に打たれて
手の平から零れた愛の欠片は
未だにあたしを苦しめる
未だにあなたを想い出させる
あなたの其の
細い腕に守られていた頃を
あなたの其の
弱い心を見抜けなかった事を
あなたの其の
愛に満ちた瞳を濡らしてしまった事を
あなたの其の
狂おしいほどに愛した全てを
未だにあたしは
動き出せないでいる
其の細く鋭い声は
もう二度と
あたしの元へ
届く事は無いだろうから。
さよならを言うよ。
|
|
|