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雪に、祈る
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作詞 蒼雪 |
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偶然だったね 塾の帰り道
コンビニで立ち読み 退屈そうな君
ガラス越しの会話「外に来てよ」
微笑んで雑誌を置いてくれたのが 妙に嬉しかったんだ
私の白い息 君の真っ白なコート
「雪が降ったら、見えなくなっちゃうんじゃない?」
冗談だったのに 「そうかも」なんて
その笑顔は 私にだけ見せて
こんな日に限って 寝不足のヒドイ顔
望みが叶うなんて こんなもんかなぁ
それでも会えたから ちょっとだけ感謝
ありがとう、カミサマ
暗い夜道 君は自転車をひいて
時間が止まれば あの交差点まで
ずっとずっと 話せるのにね
こんな時に限って 訊きたい事が思いつかない
普段の疑問なんて そんなもんかなぁ
それでもちょっと 知ることができたから
ありがとう、カミサマ
見上げれば曇り空 一面の灰色
君が急に声をあげて指差した
一筋の白線が 少し また少し伸びてゆく
「夜でも、飛行機雲は見えるんだね」
「勉強しろよ」 笑顔がひとつ、交差点
立ち読みしてた 君はどうなの?
「この前の模試 良かったんだ」
私も良かったよ バカにしないで
こんな時期に限って 時は速く進む
毎日毎日 こんなもんなのかなぁ
でもおかげでちょっと 成長できたよ
ありがとう、カミサマ
ひとりって寂しいね 君と別れて帰り道
帰ったら 授業の復習だ
この辛い日々が終わったら
君とはきっと 会わなくなるね
卒業まで あと2ヶ月
静かに降ってきた雪に 小さな声で祈りました
「ずっとずっと、降っていてよ」
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