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野良犬の遠吠え
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作詞 こうじ |
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しがない一匹の野良犬であります
身なりは想像の通りであります
これでも世間のしがらみを知っているのです
野良でも 野良だからこそ解る事があるのです
とかく人間は不思議なもので
何かに救いを求めているのでしょう
私に笑いかけたり あげくに自分のものにしようとしたり
野良犬ごときが何を持っているというのでしょうか
私は与えるほど 出来てはいない
私は抱きつくほど 綺麗ではない
私は野良だから ここにいる
世界の低い所から時折 叫ぶのです
さまよう一匹の野良犬であります
誇らしい一匹狼ではありません
それでも悲しみぐらいは聞こえるのです
野良にも癒したい 欲などがあるのです
そして人間社会を渡り
必死で明日を待ったりするのだけど
自然で生きていけない
僅かな理性が生まれてしまったのです
野良犬として これでは見下ろすものになりそうです
私はさまようから 犬でいられる
私は見上げるから この目が見える
私は野良だから 悲しめる
自由などと羨まれても 私は鳴くのです
力いっぱい叫ぶのです
私は与えるほど 出来てはいない
私は抱きつくほど 綺麗ではない
私は野良だから ここにいる
世界の低い所から時折 叫ぶのです
しがない一匹の野良犬であります
大変 見苦しく吠えているのです
たいてい世間に迷惑をかけているのです
野良犬 ただ それだけの遠吠えであるのです
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