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グレープフルーツ
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作詞 望月椿 |
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君がもぎとったグレープフルーツ
ガラスの皿に映える黄色
僕がもたれるパイプ椅子
温もりをさえぎるアルミフレーム
君の足元には
ミルクを吸いすぎたコーンフレークと
外国産のミネラルウォーター
僕の隣には
遠くの青を見る君の横顔と
ネジがはずれたブリキの人形
洗面器の上を走る
止まらない各駅停車
線路に残る赤いドロップ
たどるのは君の細い腕
僕が切り分けた林檎に
見向きもしないで
ただただ君は
壊れたラジオに話しかけてた
かじりかけのグレープフルーツ
厚い皮の下の果肉
流れる果汁をすすって
ゆっくり指をなめた君
白い海を泳ぐ飛行船に
君を乗せることが出来たなら
いつか君が見た空の城も
きっと真実になるのに
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