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小さな命
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作詞 美沙輝 |
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溢れ出した涙の意味は誰も知らない
私の中の小さな命が消えてしまった事 誰も口にしない
13歳の春 本当の愛を知った夜があった
貴方の暖かい体に包まれ
痛みなど感じない程 あなたの全てが知りたかった
《子供ができたら2人で育てようね》
ふと呟いた貴方のその言葉が 嬉しくて 嬉しくて
手をさしのべれば いつでも貴方が側にいて
不安を感じる時間など必要なかった
13歳の秋 1つの小さな命が私の中で生きていた
《大丈夫、心配ないよ。ちゃんと産んであげよう》
そうたった一言 震える貴方の目には涙が溢れていた
けれど現実は儚く冷たい
13歳という自分が憎かった
貴方はもう大人
なのに私はどんなに背伸びしても13歳
1つの小さな命を守る事すらできず
無力な少女は ただ泣き叫ぶしかできなかった
隣で私の手をずっと握りしめていた貴方の目には
あの時とは違う涙が溢れていた
それは悔しさか 切なさか 私の無力さか・・・
目を開けると 貴方が隣に座ってた
そっと手を当て 鼓動を確かめようとしても
もうそこに命はなかった 消えてしまっていた
ただ涙ばかり流れてきて
言葉にならない思いが 私の体を締めつける
私がもっと大人だったら 守る事ができただろうか
自分が嫌いで 大嫌いで
母親になれなかった私をどうか許して
守り切れなかったこと どうか許して
無力な私を・・・どうか許して・・・
一人の少女は その日
小さな小さな命を手放してしまった
ゴメンね ゴメンね
産んであげられなくて ゴメン・・・
いつか また戻ってきて
その時は絶対 絶対 あなたを守ってみせるから・・・
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