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真っ赤なノート
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作詞 イソ\ロク |
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ベッドわき ほこりまみれの机の上
英和辞書と隣りあわせで 恥ずかしそうに立っている 真っ赤なノート
開けば 最初のページは真っ白で
その次も真っ白で
その次もその次も真っ白で
最後のページの 下の欄外に
薄くシャーペンで書いてある
僕の苗字と君の名前
なかなかにいい名前だと思ったり
語呂が合わないと思ったり
逆に君の苗字と僕の名前を考えたりするけど
君のお父さんは怖そうな人だから
僕のところにおいで
ある土曜 君が部屋に遊びに来て
僕は一階にコーヒーを 君は英和辞書の横 真っ赤なノートを
そんなこと 僕は全然気づかないで
君はブラックだとか
ミルクとか そんなことを考えて
部屋に戻れば ユデダコのような
君の手元にあのノート
僕の苗字と君の名前
なかなかにいい名前だろ?と言ったり
語呂合わないかな?と聞いたり
逆に君の苗字と僕の名前を推してみたりしたけど
君は小さい声で 恥ずかしい僕に言った
『あなたのところに行く』
いつか僕と君が 苗字を共有して
いつか僕と君が 家族になったら
真っ赤なノートのあの名前を
僕は最初のページの真ん中に書くだろう
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