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別れ
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作詞 夜爪 |
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鉛色した月に齧り付く負け犬
電信柱にぶら下げた恋文の抜け殻
滲み出る群青のその様を憂うなら
あなたの俯く横顔に涙は見えない
斜めに流れる摩天楼のスライド
コマ送りに歩く後姿に手を振った
さようならと言えたこの想いは
きっとずっと私を裏切らないだろう
負け犬の遠吠えはいつか歌になる
そうやって夜空はまた青く青く
星屑の囁きなんかじゃ笑えない
あなたが呟いた言葉は消えない
歪んで崩れる街灯のメロディー
空回りする唇は優しい嘘を吐く
ありがとうと言えたこの想いは
きっとずっと私を縛っていくだろう
踏みしめる公園のタイルは固くて
遠のいてく踵の音に自然と溢れる雫
これが別れというものだとするならば
あまりに美しすぎるではないか
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