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そこにあった世界
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作詞 マーカス |
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いつものように朝が始まって
今日も行き先をわざわざ作って
理由をつけてそこに向かう
ひとりで目が覚めたときは
行き先も見つからなくて
顔を洗う意味さえ見つけられず
しばらくその時の流れを感じて動き出す
行く先には君がいた
コンクリートの隙間にあるオアシスみたい
そこは多分そう簡単に見つけられない
そこを知ってる私は得意げな気分
そこに行くときは
そこにいるときは
ちっぽけな体も飛んでぐるぐるまわる
ぐるぐるまわって休んでも
いつも隣にある君の笑い顔
きれいな手
やせっぽっちで背が高くて
頭もとても軽いのに
とてもきれいな手をしてて
その手で大事そうに
やわらかくて刺繍の入ってるポーチを持ってる
大事そうにオレンジのリップをつけてポーチに入れる
それを見てるだけで特別なものになったような気がした
バスを降りて二人だけ走った
毎日毎日
歩かないで笑いながら走った
頭はいつも軽かった
遠くから見てた子たちはみんな
シャープな口紅や
余裕でかきあげる髪や
お洋服で固めた体で
うらやましそうに見てた
私たちはとっても体が軽かった
私たちはいつも駅であまり話さないで別れる
ただ頭が軽くて
明日がまたすぐ来る気がしたから
ただバイバイだけ言って別れる
明日がまたすぐ来る気がしたから
二人で牛丼だけ食べて帰った
彼女は服屋をやっていたから
ただ私に服を合わせてくれた
私はなんにも返すものがないと思ったけど
私が笑うと彼女も笑ったので
それでいいんだと思った
今あの子は何をしてるんだろう
頭が重くなるといつも思い出す
とても不思議な時間だった
コンクリートの隙間のオアシス
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