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弱くはなれない
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作詞 魔術師 |
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あの夜、突然の君の宿泊。
君は相当まいってた。
笑顔が売りな君の、涙。
僕にとっては特別珍しいわけでもないけど。
まぁ、ここ最近大変だったからね、君は。
何かしてあげれるわけじゃないし
何のお構\いも出来ないし
優しい言葉を持ってるわけでもないから
君が僕の傍にいたがる理由は
正直に言うと、僕にはちっとも分からない。
慰めるのは不得意なものでね。
確かに僕はかなり口が上手いし
詐欺\師の素質もあるんじゃないだろうか。
それもどうかと思うけど。
でも、人を慰めるとか 支えてあげるとか
ぶっちゃけ、才能\がない。
でも、君は僕を求めるんだね。
本当はあの夜、言いたかった。でも
言えなかったことがある。
こんな冷酷な人間、求めてていいのか?
君は君の人生を
もっと大切にするべきじゃないのか?
言っとくけど、本気だから。
君がそれでもいいなら、かまわない。
僕にとっても好都合。
君のような人がいなかったら
きっと僕はもっと凍りついた人間だった。
ありがとう。
おかげで僕は、こんなにも強くなった。
強くなれ。負けるな。
この言葉は君にはとてつもなく重いだろう。
あるいは、君を押し潰してしまうだろう。
時には、君を縛り付けて苦しめてしまうだろう。
それでも、君は進まなきゃ。
僕に追いつきたいだろう?
君の隣を歩いていた僕と
もう一度同じ道を歩きたいだろう?
僕も同じだ。
君と同じ場所で、しかし違うものを見たい。
そのほうが効率いいからね。
君と同じ速さで、もう一度生きたい。
僕はもう、弱くはなれない。
もう、弱くなりたくはない。
転んでもかまわない。
滑ってもかまわない。
泣いてもかまわない。
僕以外の人間なんかに、負けるな。
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