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原油
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作詞 どぶはまり |
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あとどれ位奪えば気が済むのだろう
小さな刃を向けた貴方に
大きな刃を握った私が
あとどの位叫べば血は止まるだろう
雨に打たれて消える炎を
助けられずに眺めるばかりで
あの街に吹く風がまた
この傷口を化膿させて
疼きだした奥底からただ
欲望の雫が零れ流れ
あの崩れ落ちてきた
角張った青空に手を伸ばせば
何かがふっと引っ掛かる位
多くのものを無くしたのに
ただ沈む黄昏は
角張った入れ物に身を託して
記憶をそっと消し去るように
何かをいつも引き連れてく
まだ外せない兜はいつ朽ちるだろう
孤独に祈りを捧げる誰かは
孤独な終わりを迎え召される
まだ捨てられぬ希望はいつ叶うだろう
波に呑まれて沈む夕日は
無情なことに輝くばかりで
あの街に吹く風はまた
油の匂いを漂わせて
底の無い欲望ならただ
正当な理由と言い続けて
あの流れ落ちて来る
澄み切った星空の淡い光は
祈りもそっと消し去る位
多くのものを壊してゆく
ただ続く戦いは
荒れ果てた朝焼けに身を投げ出し
思いをそっと捨て去るように
何かを常に消し続ける
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