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紙切れ
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作詞 湖白桜 |
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1年前の授業参観日 日曜日の特別登校の日で
私とあなたは ある約束をした
私の好きな人と あなたの好きな人
お互い言い合う約束だった
私の好きな人は あなただったから
告白するしかなかった
約束を破ったってことで 嫌われたくなかったんだよ
だから告白したんだよ
断られるくらい分かってたよ
それでも伝えた
怖かったけど伝えた
涙出たけど伝えた
届かないことくらい 自分が一番分かってた
断られるとか断られないとか
それ以前に あなたのことが好きだった
私とあなたは隣の席で
私は小さな手紙に ぶっきらぼうに気持ちを書いて
あなたの机に置いた
すごく驚いてたね だって今まで友達だったもんね
うん 返事くらい分かってる
分かってるから言わないで
「ごめん」って言わないで
お願いだから 頭下げないでよ...
断られるくらい分かってたよ
それでも伝えた
怖かったけど伝えた
涙出たけど伝えた
届かないことくらい 自分が一番分かってた
断られるとか断られないとか
それ以前に あなたのことが好きだった
それから私は1年間くらい
あなたのこと諦めなかった
今思えば私 すごくうっとうしいことしてたのかもね
ごめんね 私
結局嫌われることばかりやっていた
あなたって本当に優しいね
私のこと 最後の最後まで受け入れてくれなかったけど
その代わりに私を
たった一人の「親友」にしてくれた
あなたの親友は私だけで
私の親友はあなただけ。
また一つ 約束をしたね
あれから1年
私は少し 素朴な疑問を抱いた
あの時の手紙
もう捨てた?
さりげなく聞いてみた
「捨てるわけねえだろっ」
涙 出そうだった
だってあんな紙切れ 雑誌のおまけの紙切れ
そこにただ 不器用に気持ちを綴っただけ
それだけの紙
捨てないで いてくれたんだね
これから私絶対
あなたのことを好きになることはないと思う
あなた以上の人見つけることも
たぶんないと思う
あなたはどこにでもいるただの男の子
ぶっきらぼうでガキで
おかしくて明るくて
どこか照れ屋な雰囲気を持った人
私なんかが書いた紙切れ
捨てないでいてくれた人
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