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無邪気
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作詞 日輪草 |
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テレビの上のぬいぐるみ
いつもその無表\情で
じっとわたしを見てる
雨の降る休日のわたしのように
ずっと暇で仕方ないんだろう
今日は朝から降っている
もちろんわたしは暇でいたよ
テレビの上のぬいぐるみは
ころころと変わるチャンネルに
少なくとも暇ではなかっただろう
相変わらずその無表\情で
わたしの大欠伸を見てた
カサの下の男の子
いつも不思議そうな顔で
じっと空を見てる
手を振り払われたわたしのように
きっと憂鬱で寂しいんだろう
空はずっと泣き止まない
なぐさめるためのプレゼントは
置いてけぼりのぬいぐるみ
濡れた地面におどろいて
一生懸命に考えたんだろう
空の涙を止めるために
初めての笑顔を見せた
少年はカサをかたむける
雨雲の去った頭上高く
ほこらしげに半円を描いて
七色の光が橋を架けた
まぶしい太陽光の力をかりて
ぬいぐるみにお礼と祝福の
最高のプレゼントに
最高の笑顔をあげた
テレビの上のぬいぐるみ
いつもどおりの無表\情で
じっとわたしを見てる
雨の降る休日のわたしのように
ずっと暇で仕方ないんだろう
今日は朝から晴れている
太陽光で目覚めたよ
テレビの上のぬいぐるみは
キャップ姿のわたしを見て
不思議に思っただろう
いつかの少年のように
憂鬱だったろうか
少年はカサをたたんでた
突き抜けて蒼い空
ほこらしげに胸を張って
魚の真似した雲が泳ぐ
少年の瞳はガラス玉
何もかもを見透かして
全てを愛してきた
テレビの上には写真立て
いつもあの無表\情で
わたしを見てたクマは
晴れた休日のわたしのように
キャップを被って出かけたんだろう
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