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君が好きだという気持ち
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作詞 花楠 |
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それは俺が聞くには勿体無いくらい、
だけど何より聞きたい、
君の抱いていた『何か』だった。
君は続けるから、
抱き寄せる腕に少し力を増やして、
黙ってその言葉を聞いていた。
涙みたいに
暖かいけれど、痛々しい言葉にも聞こえた。
そう、そんな応援の表\れが
いつだって俺の励みになっていたこと
忘れられない。
だからこそ。
俺はいつだって
そんな君のことを
君のことが
「好き」
懸命に言葉にする。
そんな姿、それすら。
どうにも出来ないなんて無力さなら、
夢を応援してもらう資格すらないよ。
知ってるのか、なんて。
問えるはずも無いけれど。
肩越しに伝わる君の熱が
鳴いているみたいだった。
少なくとも、俺にはそう聞こえた。
だけど
お帰りとか
ただいまとか
愛してるには満たなくても、
大好きだという告白にはならなくても
そんな日常の幸せを大切な人に渡したいと思ったからこそ
上手く言葉に出来なかったのが君だから。
そんな君だから
俺は、紡ぎたいと思った。
俺は俺なりの、全てとはいかなくても
一部でも
心。
抱き寄せていた身体を、少し離して。
正面から瞳を合わせて
その表\情に、どうか困惑は浮かばないで。
困惑は浮かばなかった。
何を訴えているんだろう、とか。
あの純粋な瞳は何を思っているのか、とか。
少しでもわかってあげたいから。
俯いて、声も漏らして。
涙は
零れたのかどうか分からないから。
片手を頬に触れて。
触れている頬から
手から
それがわずかに暖かくて。
微かに熱を帯びて。
その後
触れるだけだった唇。
何を遠ざけていたのかなんて
もうどうだってよかった。
ただそれが大切で
もう一度両腕に収めた。
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