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電車人間
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作詞 末 |
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くたびれたスーツのサラリーマン
いきなり携帯の着信音が鳴り響いて
気まずそうな顔
本を読んでるOL 眉間に皺がよってる
気づいてゆるめるけどすぐにまた
しかめっつら
箱の中は知らない人だらけ
でもこの箱の中には少なくとも
この人数分の人生がつまってる
そう考えるとなんか、自分がちっぽけに見えて、笑っちゃうなぁ
向かいの席の女子高生
ストラップだらけの携帯でメールを打つ
その速さはマッハ級
バッグ抱えてうたたねするおばあちゃん
早く起きないと
もうすぐ終点だぞ
箱の中は相変わらず無表\情
でもこの箱は 数え切れない
表\情豊かな人生をゆらす
その中に俺の人生も数えていいのかなぁ
こんな俺の人生だけど
箱は確実に進んで行く
無表\情に、暖かく
それぞれの人生を見送る
その中に確かに俺の人生も入ってるんだ
こんな俺の人生だけど
潰れた声のアナウンスが終点を告げる
ホームに出た俺は少し微笑んで、
それをごまかすように空咳をした
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