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朝
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作詞 戌子 |
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僕は 唄うよ
この国の ずっと北の方の
お世辞にも キレイとは言えない 古びた街で
偶然 見つけた このウタに
名前さえない このウタに
君への想いを 織り交ぜて
今僕は 唄う
誕生日に買った 誓いの指輪を
翌日に 失くした君は 一言「雪が降ってたから」
納得したのは その眼が 兎のように紅かったから
時にウソは 真実 となる
誰が信じなくとも 僕にはこれが 無二の真実
暖かいウソは 不思議と痛くない
優柔不断 不器用 負けず嫌い
僕とは まるで正反対
カルピスのどこがそんなに おいしいのか
バスケやらしたら 君のスタミナは そう宇宙一
歩く歩幅は とても小さくて
だけど 芯のある 心の強い人間だった
薄が 黄金色の絨毯になる
澄んだ空は 電波の往路
近所の子供と はしゃぐ犬達
聞き慣れたコエがする 僕の名を呼ぶあのコエ
それは心の中で 振り向けば 優しい風のイタズラ
夕陽に 背中をそっと押された
君の生まれた街は 北の方だと それだけ知った
知ったのは 君の去った後だけど
そうか このウタは 君のウタだった
この世に遺した 唯一の調
いつか僕との 道標にならんことを
切に 切に 願うだけ
僕は 唄うよ
この国の ずっと北の方の
お世辞にも キレイとは言えない 古びた街で
偶然 見つけた このウタに
名前さえない このウタに
君への想いを 織り交ぜて
今僕は 唄う
このウタを呼ぶのに
君の名を 借りてもいいかい
闇から現る 輝く太陽に
このウタの調は よく似合う
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