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家具
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作詞 ドクダミ |
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何も無い部屋に 窓をつけた
心が明るく 照らされた
何も無い部屋に 椅子を置いた
疲れる事無く目を閉じた
何も無い部屋に ドアをつけた
開くのはまだ早いけれど
何も無い部屋に テーブル置いて
目玉焼き一つ 料理して
黄色い瞳に 見つめられ僕は
静かに拒むように 真っ二つに卵を噛んだ
この家に 何がある?
僕と共にある家に
もう二度と出る事など
ないとは言えないけど
何も無いベランダに 飾る花束
花弁は逃げたよ 1階の庭に
何も無い押し入れ 布団を詰めた
思い出の居場所が無くなってしまった
何も無い天井に 映る木目
触れる度に棘が 爪の間に入って
何も無い壁に 引っ掛けた絵にも
人々の笑顔は見当たらない
同じ世界に居るはずの僕は
段々と薄くなる 存在が消えてしまう
この世界 何処にある?
本当の居るべき場所は
もう二度と帰れないと
決める事は出来ないけど
そしてこの家に また一つ家具が増える
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