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缶コーヒー
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作詞 グローリー |
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ベッドの上で医者も呼ばず
息も絶え絶えな君
「早くよくなれよ、どうだいコーヒーなんか」
呼びかけてもあいづちの代わりに咳払い
「病気治ったらな」
すこしたってから答えてくれた
「ちょっと、待ってろよ」
と言い残しドアノブを回す
行き先はどこかコーヒーが売ってる場所
なるべく近くにあればいいな
この町はここで最後になる
なぜか今日に限りコーヒーは売り切れ
「缶コーヒーは、ありますか」
「先ほどのお客様で最後です」
なんなんだいったい!
どうしてコーヒーが無い!
「今はコーヒーが必要なのにあいつにあげたいのに」
怒りが悲しみに変わり肩を落とす
あいつが元気になったら
真っ先にこの俺が
温かいコーヒー飲ませてあげたいのに
落ちてたコーヒーの缶を
拾ってとぼとぼと帰宅する
ドアノブを回し部屋に入る
同時にもってた缶を落とした
そこには落とした缶の音と
笑いながら冷たくなってたあいつと
天井まで積まれた缶コーヒーがあった
「どうしたんだよ、コーヒーもってきたんだぞ」
「礼ぐらい言ったらどうなんだ?」
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