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晴れの中のジャンプ傘
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作詞 アウトレット |
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カレンダーの日付の下 赤いインクの「デート」は
どしゃ降りの大雨に流されて消えていった
その時僕の部屋に鳴り響く電子音は
彼女の家からの電線を通ってきた
お気に入りのジャンプ傘を僕は握り締めて
さっき音声信号が通った電線を辿る
跳ね上がる水にびしょ濡れになる僕の足は
水溜りに映る電線をただなぞってく
慌てる心と両足に急かされて
ジャンプ傘の下にはずぶ濡れの僕
迷路のように入り組んだ電線を選び抜いて
どうにか発信源の彼女の家に到着
役立たずのジャンプ傘はとりあえずたたんで
濡れた手で扉をノックした
高鳴る胸と期待を抑えて
扉の開く音を待ち望んでいたら
傘をドアの隙間から差し出してきた
よく見ればいつしか僕が失くしたジャンプ傘
忘れてたわよと言う君の優しさが
濡れた僕にはとても痛いよ
いつしか雨は上がってて 見上げる僕の両手には
色違いのジャンプ傘
頭上ではあざける様に燦々とお日様の笑顔
持ってきた方のジャンプ傘を僕は差した
太陽の笑顔からみじめな身を隠す為だ
傘を差してるのにずぶ濡れの僕は
晴れの中のジャンプ傘の下に
置き去りの雨を残し続けてる・・・
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