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花を持つ旅人
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作詞 アウトレット |
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手を伸ばし差し出した右手は ガラスにさえぎられ
薄くも硬い見えない壁
手を伸ばし突き出した右手は ガラスを打ち砕き
世界の隔たりをなくした
そっと揺れるのは名も無い花
寒くなる秋風にまとうものも無くて
かじかんだ両手でも温もりは伝わるはず
抱きかかえ植え替えたい
悲しみを知らない風が吹く場所へ
彼は行く その花が枯れてしまわないうちに
悲しむことしか知らない花を持ち旅立つ
手を伸ばし抱き上げた両手は とうに荒れてしまった
まとうものもボロボロで
手を伸ばし抱き上げた両手には 一輪の花
守り通した大切な花
そっと揺れるのは風ではなく
旅人の吐く息でユラリユラリ揺れる
荒れ果てた両手でも優しさは伝わるはず
なでると微笑んだ
悲しみを知らない子供のように
彼は泣く 嬉しくて泣きじゃくる子供のように
旅人のその心を春が包み込んだ
花は揺れる ユラユラと昔を懐かしむように
旅人の息のような温かい風に吹かれている
あたりは花畑 悲しみを知らない場所
花を持つ旅人・・・彼が目指した場所
・・・彼が創った場所・・・
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