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君と僕の思い出
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作詞 liberta |
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貴方がいつも付けてたネックレス
ギターを模ったお気に入り
貴方の12歳の誕生日に
私があげたプレゼント
クラスメイトにからかわれながら
二人で帰った駅までの道
ずっと変わらぬ他愛もない会話が
何より一番幸せだった
電車に15分揺られたら
コンビ二でアイス買って
溶けない内に口に押し込もう
早くしないと
駐輪場には首を長くした
銀色のブリジストンが待ってるから
二ケツをしてもメットはバッチリ
上り坂はキツイけど
下り坂はうちらの天下
趣味はかぶるし 発言はハモる
まるで双子 阿吽の呼吸
息ピッタリの似たもの同士
どこまでいっても友達ムード
これがほんとのプラトニック・ラブ
貴方が好き とっても大切
貴方は私 私は貴方
足りない欠片 見つけた分身
探し出した安楽の地
確かにそう思えるのに…
物足りないのはどうして?
気づかなかった私たちの溝
それは二人が男と女である事
男としては見れなかった
そんなの関係なしに
小さい頃からずっと一緒だったから
…貴方もそうだと思ってた
中学生になって
初恋の君と晴れて恋人同士に
ますます開く二人の溝は
もはや修復不可能\ 爆発寸前
最強コンビは絶倫 消滅
目も合わさない 話もしない
ブリジストンは駐輪場に置き去り
貴方が好きだったと気づいても
もう後戻りは出来なかった
確かに彼氏を愛していたし
離れられなくなっていたのも事実だから
後悔だけはしちゃいけない
それだけは分かってた
そして月日は残酷に過ぎて…
久々に鳴った「サウダージ」
二年ぶりの貴方指定の着信音
震える手で通話ボタンを押すと
いつも元気なおばさんの泣き声が…
信じられなかった
事故だなんて嘘だと思った
告別式にもお葬式にも行けなかった
私は片割れを失ってしまった
半年後 やっとお線香をあげれた私に
おばさんがそっと渡したのは
昔買ったおそろいのストラップが
変わらずついた貴方の携帯に
私がプレゼントしたあのネックレス
「もらってから ずっと肌身離さず付けてのよ」
私はようやく貴方の気持ちを知った
携帯には私宛てに未送信メール
「好きだ」
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