|
|
|
機関車
|
作詞 たこスケ |
|
高校生になった今も
僕の部屋には機関車の模型。
友達にガキじゃんと笑われる
ガラスケースにべったり張り付いた
ほしい欲望 とどかないイライラ
そこからふくらむ夢の想像
さすがに疲れてきた。 家にしぶしぶ帰ったら
売れないかという不安
だれかに買われるかもという嫉妬心
心配で泣き出した また母さんに怒られた
手を伸ばして 届くようで とどかなくて
そのガラスケースの向こうへ
きっと楽しいことが待っているんだよと
今日も小学校の帰り道 おもちゃ屋へ止まらず走る
ほっとする気持ち あっという間に時間は過ぎた
あまりにも僕がよく来るせいか
店の人が話しかけてきた
「見てるだけでいいの?」
手を伸ばして 届くようで とどかなくて
そのガラスケースの向こうへ
きっと努力すればちかづけるんだよと
時はたちふたたび店へ
ガラスケースの前へ立つ
「あれ・・・?」
そこに機関車の姿はなく 売り切れの張り紙
財布を握り締めた小さな手は
弱く小さく震えていた そして涙が溢れていた
「これだよね?」
やさしい声 その手にはあの機関車
手を伸ばして 届くようで とどかなくて
そのガラスケースの向こうへ
これからこいつとたくさん思いでつくるんだよと
僕の部屋には機関車の模型。
友達にガキじゃんと笑われる
僕の部屋には大切な彼女。
あのときの機関車のことを話す
話してる途中でふと思う
あのとき僕は機関車に恋をしてたんだなと
|
|
|