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詩人のトランク
作詞 傍聴人その1
街で見かけた詩人のトランク
貼\られたシールに見慣れぬ言葉
「渦の化石」「虹の絞り滓」「干からびた音符」
中身が何か知りたくて 奪えるスキをうかがった。

しばらくたつと 詩人はうたた寝
すぐさま奪って 遠くへ逃げる
「未知なる世界」「言葉の宝石」「精錬された感情」
期待に胸を弾ませて 静かにフタをあけてみた

だけどそこにあるのは深い闇だけ 見つかるものは何もない
気づくと詩人が傍らで微笑む
「それは何も生み出さない 死んでしまった詩の墓場だから」
「誰にも読まれなかった詩はひっそりと命を絶つ」
「君が今日から新しい持ち主だよ」
詩人はその言葉を残してトランクへ吸い込まれた。

代りに現れたのは取扱説明書 そこには
『新しい持ち主は重さを感じませんが、持ち主の詩が
 死ぬたび、重さを増していきます。
 一月間何も詩を書かない場合は何が起こっても保証できません
 また、持ち主の意志で手放すことはできません』
とだけ書かれていた。

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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歌詞タイトル 詩人のトランク
公開日 2005/08/19
ジャンル その他
カテゴリ その他
コメント 寓話です。ありきたりかも
傍聴人その1さんの情報
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