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あの子が教えてくれた事
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作詞 天川 蒼哉 |
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あの日の悲劇な事故で 俺の右手は動かなくなった
色んな夢は閉ざされて 病院のベッドの中で 何度も“死にたい”と思ってた
隣のカーテンの向こうには 一人の少女が入院してた
その子はいつも悲しそうで 夜にはいつも泣いていた
聞けばその子は不治の病 余命はもう、長くは無いらしい
隣同士の君と俺は 気付けば笑顔で喋れる間柄 自殺願望も揺らいでた
こんなに幼い少女が
毎日 毎日 死に怯え 毎夜 毎夜 恐怖に枕を濡らす
「生き続けたいよ・・・・」
カーテンの向こうから聞こえるは 小さな小さな君の声
生きる事を望む小さな命がある
今を、未来を掴みたいと願い儚く生きるこの命
けれどそれすら叶わずに
もうすぐ消えてしまう少女の命
「私はもうすぐ、死んじゃうの」 その子は目尻に涙を溜めて
ベッドのシーツをギュッと握って 今にも消え入る声でそう言った
その日の夜に 君の口から赤い水が吹き上がる
命を保つ赤い血が シーツを染める赤い血が
君は苦しみ血を吐き続け 「死にたく無いよ・・・」と言い続けた
手術室へと運ばれる君 俺はたまらず追いかける
運ばれていく君に必死に言葉を投げかける
「死ぬな!」と声が枯れるほど投げかける
こんなに幼い少女が
毎日 毎日 死に怯え まさに まさに その時が来る
「死にたく無いよ・・・・」
扉の向こうから聞こえるは 君の心の叫び声
生きる事を望む小さな命がある
今を、未来を掴みたいと願い儚く生きるこの命
神様どうか頼むから
この子の命を消さないでくれ
赤いランプが今消えて なりふり構\わず扉を開ける
視界の先にある物は 二度と動くことの無い小さな少女
泣き、叫び、俺は動く左手で地面を殴りつける
神様、あの子が何をした・・・!?
次の日から隣のベッドに見えるもの それは君の残像だった
目を凝らせば君の姿は消えて 窓からの風が病室を吹きぬけた
君が居なくなり初めて大事な事に気がついた
君は必死に生きようとしたのに 俺は小さな事で死のうとしてた
未来の無い君が生きようとして 未来のある俺が死のうとしてた
でも、もう大丈夫 君が俺に教えてくれた
俺にはまだまだやれる事はあるじゃないか
生きれる未来のある奴が 簡単に死ぬなんて言う物じゃない
生きる事すら叶わなかった命がここにあるんだから
生きる事を望む小さな命があった
今を、未来を掴みたいと儚く生きたその命
けれどそれすら叶わずに
「生きたい」って言いながら消えてった少女の命
俺等に生きれる幸福を教えてくれた
小さな小さな少女の命
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