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cactus
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作詞 黒翼色 |
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外は雨 必要以上にサボテンが水を吸う
茶色の鉢からはみ出すほど大きくなってた
鋭くなった棘 刺さったら痛そうって思う
でも、君の傷みに比べればたいしたものじゃない
ボロボロに傷ついて無理に笑顔をつくってた
元気な少女を演じてたのを気づかなかった
本当の君は元気な少女という役の厚い皮の下にいた
そんな簡単なことに気づかなかった 僕は君を
哀れな瞳で見つめることしかできないでいた
君は消えた 僕の前から大粒の涙を流しながら
ねぇ、サボテン 僕をボロボロにして 今すぐ
あの子より酷く傷つけて 心を身体を僕の全てを
壊れてしまうくらい傷つけて あの子の気持ちを
知りたいから あの子だけ傷つくなんて嫌だから
腹のたつ人間の胸ぐらを強く掴んで離さないという位の力で
サボテンを握った 力を加えたび、痛みと血が感覚を狂わす
痛いなんて軽い感覚じゃない 叫びたくるほどのものだった
ふと頭の中に映し出される君の泣き顔と演じてた君の顔
それに比べたら僕のやってることは軽い 罪はとても重い
この身体を消さなければならないほど酷い事をしたのだから
ゆっくりと手を離すと穴だらけの手 溢れる血の臭いが
僕の鼻を狂わせる 生臭さが部屋中に広がっていく
ボタボタという音をたてながら床へ落ちていく大量の血
このまま大量出血で眠りにつきたい それくらい許して
痛いよ 寂しいよ 苦しいよ きっと君もこんな感じだったのだろう
ごめんね 何もできないまま 僕は眠りにつくことを許して
眠いから 疲れたから 睡眠をとって安らぎを感じてくるよ いってきます
いってらっしゃい そんな声はない 聞こえるのはおやすみって声だった
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