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ピンキーリング
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作詞 黒翼色 |
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私の二十歳の誕生日プレゼントはピンキーリング
『いつかはこっちにつけるのをあげるから我慢して』
そっと口づけされた左の薬指 リングは左の小指に
我慢なんかしないよ これだけで私は十分幸せなのよ
そういう心遣いは必要無いの こうしてそばにいてくれるだけでいい
落ち着くの あなたのぬくもりを感じるとあなたの存在を確めると
合わさった手と手 聞こえる鼓動 熱を増していく身体
ゆっくりと時が過ぎるような感覚が身体を麻痺させていく
動けない 動かすことを身体が拒む 身体は正直だね
離れたくない もっとそばにいたい 時が終わりを告げるまで
時が終わりの音は携帯の音でそれが私を夢から目覚めさせる
あなたは飛び去っていく 広い部屋に私一人だけを残して
名残惜しそうな顔で私を見ないで 期待してしまうから
きっと私とあなたの気持ちは同じ でも、それは引き裂かれた
大きな夢を掴んだあなたに私の『行かないで』という声は届かない
私が荷物になるのは嫌だから言葉という感情を押し殺してる 隠してる
優しいから 私の我侭を全て受け入れようとするでしょう
それが嫌なの だから私は言わないの 『行かないで』って
帰ってきたら優しく抱きしめてくれるからこれ以上の我侭は言わない
言いたくても言わない そうあなたを好きになった時から決めていたの
『いつかはこっちにつけるのをあげるから我慢して』って言葉
今まで忘れたことがない あなたは何も言わない はずしてしまおうかな
帰ってきていつものように抱きしめてくれるあなた でも、すぐに離された
『指輪どうしたの?何でついてないの?』 泣きそうな声で聞いてきた
初めて気がついた ちゃんと私のこと見ててくれた 気がつかなかった私
あなたに気づいてほしかったのかもしれない この微妙な変化というものに
そっとはめられた指輪 それは小指じゃなくて薬指にはめられていた
『約束遅くなってごめんね』って笑いながら抱きしめるあなたは嬉しそうだった
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