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となりの ばあちゃん
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作詞 UMI |
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予定時刻より何分か前に バスが発車してよ
隣のばあちゃん 知らずに
にこにこ バス停で待っとった
次の便が来たのはそっから二時間も後だったけど
隣のばあちゃん 気にせず
にこにこ 乗り込んでった
乗るときに ちゃんと 乗車券 取れっとやろか
降りるときに ちゃんと ボタン 押せっとやろか
なんやら気になって 勉強どころじゃなくなった
なんやら気になって 片手のジュースを忘れてた
氷が全部 溶けて 薄まっとった
“最近の子は饅頭なんかは もう食べなさんから”
隣のばあちゃん 腕をまくって
にこにこ 話しかけてきた
“孫が来るから ハイカラな菓子をつくってみたったい”
隣のばあちゃん そういって
二個、二個 俺に手渡した
見た目は どうやら シュークリーム みたいで
食べたら 中には あんこが 入っとった
なんやらおかしくって TVどころじゃなくなった
なんやらおかしくって 昼間のドラマも見忘れた
おなかいっぱいで 晩御飯 入らんかった
その翌年 隣のばあちゃんは
隣のばあちゃんでは なくなってしまって
遠くの遠くの ばあちゃんに なってしまって
なんやら驚いて ただただ信じられんくって
なんやら空っぽで 空ばっかりみとったよ
俺は半分 溶けて 薄まっとった
隣にいたばあちゃん 隣にいたばあちゃん
今は誰が ばあちゃんの隣に住んどっと?
いつか俺が 必ずそっちに行くけんさ
そんときは また ばあちゃんの隣に 住ませてな
そんときは また ハイカラなお菓子 作ってな
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