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ベビードール
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作詞 えなし |
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すれ違うときの香りに誘われて、
振り返ってみる。
すごく綺麗な、茶色の長い髪。
僕は君の、後姿しか見たことなかったけど。
ある日また、ベビードールが鼻をくすぐって。
だけど向こうに、いつもの長い髪はなかった。
気になって思わず引き止めて。
初めて見た君は、泣いていた。
『フラレちゃったんだ』
・・・僕は、最低だ。
君がこんな切ない想いしてるとき、一瞬でも喜んでしまった。
無責任なこと言ってしまった。
『早く新しい恋をしなよ』なんて。
君が忘れられるはずなんかないの、分かってるくせに。
今更、自分の醜さを思い知る。
いいよ。そんなに私を好きでいてくれて、ありがとう。
この一言に、僕はどれだけ救われただろう。
ふっと甘い香りごと、君を抱きしめたい。
今だけは。
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