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線路での出会い。
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作詞 Meco |
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昔、
近所の犬と戯れていたら、
知らないおじさんに怒鳴り散された。
怖かったぁ。
お風呂で「何秒間息を止められるか」なんていう、
馬鹿な遊びを考えた私は、
さっそくお風呂に潜り、
息を止めて、
頭の中でずっと何秒か数えていた。
段々心臓の音だけしか体に響かなくなった。
気付けば鼻血を垂れ流し、
母に半泣きで救出されていた。
危なかったぁ。
小学校高学年の時、
ある映画で線路を歩きながら歌うシーンが、
あまりにもステキに見えて、
それを真似して線路をずっと歩いていた。
畑のキャベツを取っているお婆さんは私に笑いかけ、
犬の散歩をしていたお爺さんは、
私に演歌をリクエストしてきた。
嬉しかった。
色んな人と出会えることが。
嬉しかった。
自分の歌が人を笑顔に変えることが。
歌いながらクルクル回っていたら、
前から電車が向かってきた。
びっくりして急いで傍の看板のような所に隠れた。
色んな人が私に気付き、
色んな人が私のことを見ていた。
怖くて、嬉しくて。
今、思えば、ドジな子だった。
今、思えば、本当にのんきだった。
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