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とある子供のお話
作詞 loca
これは世界にひとつしかないおもちゃ。
ボタンを押すと、自分の名前を呼んでくれる。
とても大切だった。
いつでも自分の名前を呼んでくれるから。

3年経った頃。
ずっとおもちゃのボタンを押してた。
自分の名前を呼んでくれることだけが楽しみだったから。

4年経った頃。
ボタンを押してもときどき反応しなかった。
少し悲しかった。
いつでも名前を呼んでくれると信じていたのに。

5年経った頃。
ボタンを押してもほとんど反応しなくなった。
とても悲しかった。
それでもそのボタンを押してた。
ひとり泣きながら、そのおもちゃを直そうとした。
いつかまた名前を呼んでくれると信じて。

6年経った頃。
おもちゃはいつか壊れるものなんだと知った。
似ているものは、たくさんあった。
おとうさんが買ってくれると言った。
そんなものいらなかった。
こんなつらい思いはしたくなかったから。
その壊れたおもちゃだけが大切だったから。

そうして僕は二度とおもちゃを持たなくなった。

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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歌詞タイトル とある子供のお話
公開日 2011/01/16
ジャンル 詩(ポエム)
カテゴリ 失恋
コメント 昔のブログからの転載です。
歌詞というかポエムですね。
「おもちゃ」を「恋人」に見立てています。
いやぁ〜つらそうですね(笑)
locaさんの情報













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