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鏡合わせ―人形―
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作詞 蘇季 |
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「嘘つき」なんて・・・嗤った。
それ以上に、嗤えた。
君の目に映る
僕は全て嘘だったのかな。
映し鏡のように今まで関わってきたから
それ故、僕の本性が一番に見えなくなった。
消えていく心の奥に秘めた
傷は昇華していく
欠けていく感情に
欠けていた考えに
気付いた時にはもう遅くて。
ありきたりな詞で、散々振り回しといて
最終的には離れていくの?
大切に想えば想うほどに。
「それならいっそ・・・。」
出会いたくなかった。
“寂しさだけが心に積もる。”
バグが発生した脳内に
忘れていた想いが駆け巡る
その想いは僕には重たすぎて
抱えきれなくなっていた。
目を閉じれば
視界は朱紅く朦朧で
それでも遠くで君の声が聴こえるから
必死にその声の方へ手を伸ばした。
これ以上、暗い世界に居るのは怖くて。
君となら生きていける気がしていたのに。
力尽きて、僕から手を放してしまった。
君の目に僕は映るかい?
僕の目には何も映らないのに。
僕の声は君に届いていただろうか。
君の言葉はいつまで経っても
頭の中で反響するのに。
傀儡のまま生き続けてきた。
これまでの生き方が嘘に染まったように
否、初めから
僕は嘘で塗り固められた操り人形でしか
なかったんだよ。
「わかってしまった。」
だからとて、どうする事も出来やしないのに。
銀色の破片を拾うたび
僕の両手は黒く染まる。
どんな罪も過ちさえも、
いつかは壁となって、立ちはだかるんだ。
だからせめて今はココで眠りたい。
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