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過去からのラブレター
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作詞 桜井直樹 |
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瞬く間に通り過ぎる師走の雨のように
僕の心に優しさと憂いを抱かせてくれた
子猫みたいに簡単には拾えないけれど
すがりつくようなその目が愛おしかった
最近じゃ一人きりってのも多くなったから
勘違いしてたものを数えあげてみたんだ
大切なものってそんなにないものなんだね
あの日からは何一つ取り返せやしない
広がる宇宙
狭まる世界
違う誰かと歩き始めればいいさ
歩幅合わせに戸惑う中で
置き忘れたはずの君が前の光を遮る
そんなの偽物だって見抜けてしまえるなら…
過去から僕宛てのラブレター
奪い取った気の知れた誰かの宝物を手に
無残にズタズタに切り裂きたいんだと
僕の脳は偽善者にもなれずにもがいてる
変わればいいよなんて平気で言い退ける
ペルソナを纏ったつたない自分こそが
悪の元凶だ、なんて思うこんな昼下がり
甘いミルクティーは涙で薄まっていくよ
映える写真
褪せる現在
温めてきたものが零れ始めてた
自分だけの特別な夢さえも
幻みたいに輪郭を奪われていく
そんなの偽物だって決め付けてしまえたら…
後悔から僕宛てのラブレター
どんなにすり減っても
どれほど傷つけても
自己否定の看板は
日の目を浴びれない
広がる宇宙
狭まる世界
確かになんとなく解り始めてるんだ
優しさと憂いを、ずるさも弱さも
そのすべてを許して抱き締めていく
いまの自分が「あの日」に飾られないように
不器用にでも描く確かな未来へのラブレター
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