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哀しき恋の物語り
作詞 あかさてな
そう あれは夜明け前の時刻
瑠璃紺色の西の空に未だ月が
淡く白い反射光(ひかり)を映し出す頃

遥か天空の王国より一人の少女
青々と緑繁る大地へと降り立つ
其の少女こそ天空の王国の姫君
正統なる天空の王国の継承者也

大地に根差し大地と共に生きる
農耕と放牧を生業とする一人の少年居たり
少年、いつもの如く朝早くより
羊や山羊を牧場まで追い立てし時
天空より降臨せし少女を見付けたり

少女と少年、此の様にして
初めての出逢いを迎えたり
然し此の出逢いは禁忌(タブー)を犯すものであった
古の時代より天空の者と大地の者
交わっては為らず、との戒め在り
此れを破りし者達に禍(わざわい)在れと

然し少女と少年、此の日の出逢いを契機に
周囲の目を盗んでは度々逢瀬を繰り返さん

夜藍色の帳の中天に黄玉色の満月が懸かる頃
煌く月明りに照らし出されて
初めての接吻(くちずけ)を交し、愛を囁き合い

然し幸福な時間はそう永くは続かなかった
天空の少女は城館(シャトー)の塔の一室に幽閉され
大地の少年は領主の城にて筆舌に尽くし難き刑罰を受け

此の様にして哀しき恋の物語りは
終わりを迎え其の幕を閉じた
其の後、少女と少年がどうなったのか
其の行く末を知る者は誰も居ない

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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歌詞タイトル 哀しき恋の物語り
公開日 2023/03/27
ジャンル 詩(ポエム)
カテゴリ 恋愛
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