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作詞 Saya' |
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夢はあるにはあった
その言葉は押し入れの中にしまった
家の中に大量のノート
そのほとんどが何も描かれてない真っ白の世界
夢や目標を語り
アイデアをこのノートに描き殴る予定だ
その場の勢いってやつで
無茶と無謀をはき違えてしまった
夏の自由研究
毎年同じものが出来上がった
毎年現れる
親の力を見せつける場違いな展示物
パンをちぎって蟻の観察
水深の深い川に石を投げつけ
明日は何しようって未来に溢れていた時代
混濁の渦と白濁の不純物
トイレの個室には数え切れないほどの
人々の人生が詰められていた
満開の桜を見上げ感動したあの日
地面に散った落ち葉を踏みつけ
マンション共有廊下から聞こえる
親子ずれの声 会話のない食卓
イヤホンつけパチンコを打つ未成年の隣に座る
生活受給者
居酒屋のトイレに貼ってあるアルバイト募集
損得勘定 道路交通法 立体駐車場
真夜中車道中央に猫の死骸がころがり
六畳一間ビジネス本で埋まったカラーボックス
渾身の出来は誰かに上書きされ
額の皮脂を拭った手でページをめくる
何年もつかないエアコンと過ごす
何度目の夏か
埃まみれの扇風機 止められた水道
学生時代男女4人で行った肝試し
試されたのは道徳と倫理 人間性
壊されてばかりだ
得られたものは
おまけのキャンディーくらいか
殺伐とした空気 薄い心音
シルバーカーを押す老人
都会で人力車を押す家の無い人
無人駅錆びたベンチ
待合室に漏れる雨水
凍えた手を擦り息を吐きかける
あなたに会わなくなり数年が経ち
未だ変わらない私がいて
久しぶりに会った友人は
ビジネスと金の話
君もつまらなくなったなって
私1人居酒屋の天井を見上げた
いつか旅に出ると言った彼は
まだ実家のまま
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