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No.82
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作詞 歪み |
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浮遊している心を知った時にはもう遅かった
何もかもが脅威に思えた ただ 怖かった
こんな時に誰も傍に居なくて 誰とも連絡がつかなくて
ひとりで膝を抱えるわけでもなく
大丈夫 まだ大丈夫と繰り返し思い込みながら
息苦しくなってくる喉元を引っ掻いて
流れもしない涙を望んで 傍目は何も変わらない
これだから こんな風になるから
誰かと親しくなるなんてしなきゃ良いのに
そんな事を考えもしない歳から君が近くにいたから
どうにだって 逃れられなくなってしまった
まるで薬物中毒だ 「元」をつける気はないけれど
君が居なくなっても僕は生きて行ける
僕が居なくなっても君は生きて行くよ
綺麗にこそぎ取られたように感じるのに
見た目には何も変化はなかったりして
順応していく自分が憎くて 怖くて 気持ち悪い
重いって なにが重いの
心は軽くないよ 感情は軽くない
軽くしたがっているのは あなたも怖いからだよ
だって親しくなればなるほど その存在が鋭利になる
だから親しくなりたくない 怖いから
嫌われる事より好かれることの方が怖い
どうしたって空回る 動けなくなる
疑心暗鬼に集られる
見上げられたり 見下ろされたり
重く受け止めて その一瞬に触れよう
好きを向けられることは 気分が良いでしょう
好かれることはみんな嬉しいでしょう
でもその先は このあとは
知れば知るほど 会話するほど
その一字一句放つ度 僕は後悔する
荒々しく 静かに 悔やみ続ける
喋りたくないな 喋りたいな
一方的に ただのひとりごと
不安を押し込む 苦しくなりながら
溢れ出しそうな不安を抑えつける
そうしなければ 叫んでしまう
僕の身勝手な愛が 刃物に変わる
でもね 違うんだよ
どんな風になっても変わらない?って聞かれたら
僕は 変わらないことはないっていうよ
悲しまないでよ 怒らないでよ
だって悪いことだけが変化じゃないんだから
君に対する僕の存在は ただの愛だよ
だから その体温に触れられない距離でも
近くにいる事を教えて
この世界にいる事を教えて
押し潰されそうなんだ
また 包み込まれているんだ
浮遊しているのに 沈んでいく僕を
どうか その手で
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