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No.80
作詞 歪み
 叫ばずにはいられなかった
 世界の悲鳴に気がついたその瞬間から
 間を置かず慟哭し続ける世界には
 もう時間がないのだと悟った

 僕らの一生涯なんて
 君にとっては数える時間ですらないのに
 この命を抱え込んでくれる君の最期を
 僕は知ることが出来ない

 母と呼ばれる体から引き摺り出された
 揺れているだけで良かったのに
 鼓動や 膜の外側から聞こえる音と
 血液や 身体を満たす水のなかで
 出来上がっていく身体を跳ねさせたり
 遊んだり 眠ったり それだけでよかった

 繭の外は 眩し過ぎて うるさくて 痛い
 こんな世界に放り出して
 僕の想いなど知る良しもなく 知ろうともせず
 盛大に また 喧しく 勝手に喜び合う
 だけどあの子は祝われない 喜ばれない
 奇跡だ 奇跡だ 砂利道のような奇跡の数だ
 そんな膨大な奇跡こそ
 君への多大なる暴力だった

 だから 叫ばずにはいられなかった
 世界と僕の悲鳴が重なったその瞬間から
 その悲しみと 怒りと 虚しさと 苦痛が
 罪という名をつけられて 僕の呼吸になった
 命のタイマーが節目に鳴った

 哭する世界の音が大きくなる度に
 それを掻き消すように声をあげて泣いた
 抱き上げられても 語りかけられても
 何をされたって 悲鳴は消えてくれなくて
 泣き続けた 泣き続けた 泣き続けた
 別のところから 衝撃を与えられた
 痛みと 恐怖と 世界の全て

 あんなに喜んだ奇跡を
 彼らは簡単に 容易く踏み躙る
 その度に世界は泣き叫ぶ
 ああ だから泣いていたんだ
 こんなにも痛いから

 命のタイマーが鳴いた

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歌詞タイトル No.80
公開日 2021/03/29
ジャンル その他
カテゴリ その他
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