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書止
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作詞 Ibu |
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曲は泣く、メロディは空覚え、字列ばかりが溜まっていく
僕は無く、君は空覚え、今有るモノだけ募ってゆく
一体何と向き合っていたのでしょうか
綴るの意味を知らぬ侭
当たり前の様に書いてきたけど
その当たり前は何時終わるのでしょう
きっと飽きる迄、そう思いながら
今日も書き続けるのです
僕の手が、僕の目が、僕自身が
駄目になってしまう迄は
きっと、恥ずかし気も無く
詩歌いを続けるのでしょう
僕の心、僕の病、僕の気持ち
それらが僕を挫かせてしまう迄は
きっと、止める事は無いでしょう
なあ、僕よ
人が亡く、顔は空覚え、そうやって忘れられるモノでしょう
鳥が鳴く、ゴミは空覚え、中身が何だったのかもしれぬ侭
僕の寿命は思いの外短いからさ
せめて後処理はさせて欲しいと
此れも一種のオマージュだ
僕が僕に向けた向き合い方だ
きっと眠る迄、そう思いながら
只々書き続けるのです
君の手が、君の目が、君自身が
駄目になったとしたら、どう思うだろう
きっと、恥ずかしさとか関係無く
鎮魂を歌うのでしょう
君の心、君の病、君の気持ち
それらが僕に影響を与えるなら
君は変わらないで欲しいな
そう、ずっと
メロディがあったのなら、コードがあったのならば
そう思い未来に託す
そんな事を思う事が
あまりにもバカバカしく思えてくるのです
誰かの手が、誰かの目が、誰か自身が
勇気を持つ事ができるのなら
僕だって無意味に書いている訳じゃない
そんなの自分が一番知っていた
誰かの心、誰かの病、誰かの気持ち
それが一つでも届くのなら
そう思いながら
書き続けるのです
僕が書くのを止める迄
それまでの辛抱なのです
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