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末期症状
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作詞 JOU |
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「まるでデカプリオだ」
夢の中で女が叫んだ
なぜだろ 沈みかけた船に乗っている
いつの間にかこの世界は嵐である
時計をゆっくりと見る
深夜1時 せっかく10時ころ寝れたのに
「君は欲望ばかりだ」
誰だろう 一人の部屋のはずなのに
TVの時代は終わった 刺激がない
これはTVの女の悲しいアナウンサーの声でもない
「両手を広げて」女がささやく
一体誰だろう こんな夜中に起こされて
「あなたには使命があるのよ」
「このパンデミックを止めるにはあなたの力が必要なの」
パンデミックってなんだ 電化製品か ふざけてる
と 言いたいところだけけれどわかっている
かつて住んでいたNYのタイムズスクエアの廃墟
「まるでSF映画ね」
女が笑う 誰もいない部屋なのに
サイレンの音が聞こえる 汽笛が呼んでいる
ここまでくると重症だ
「あなたには使命があるの」
もう黙ってくれ 人間には睡眠は大切だ
貴重な時間を虚しく奪わないでくれ
「この船をこの嵐から舵を取れるのはあなただけ」
特別扱いはやめてくれ
眠れない トースターでハッシュドポテト食べようか
「はい お大事に」
「また次回も来てくださいね」
主治医の声か
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