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弟
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作詞 kojiro |
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俺が 小学校に入って2年目の夏
3つの弟 事故で逝った
おふくろは半狂乱
入院したまま 長いこと帰ってこなかった
見舞いという名の 面会に行くと
俺をきつく抱きしめて
弟の名呼んで 泣き崩れた
おやじは 悲しい目をして 黙って見てた
俺は 俺から永遠におふくろを奪った 弟の写真
複雑な思いで 眺めながら
線香一本 立てなかった
長い年月 流れて
小さくなった 老いたおふくろ うちに帰ってきたけれど
俺の名は やっぱり 弟のままだった
そしてまた 時は流れて
おやじが逝き
おふくろも 俺の手握りながら おやじの後を追った
俺の名は 最期まで 弟のままだった
俺は 一人になった
やっと 俺は 俺に戻れた気がしたけれど
墓の前で ふいに 蘇ってくるものがあった
兄ちゃん 兄ちゃん 待ってよ 兄ちゃん
俺のあとを 追いかけてきた弟
振り向くと
大きなトラック 横切ったあと 弟見えなくなった
胸にこみ上げるこの思いは
今更 父にも母にも届かない
俺は 泣き続けるしかなかった
そして やっと 弟の名を呼んだ
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