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捨て猫
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作詞 kojiro |
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親に言われて
捨て猫 元の箱に戻してきた
手のひらサイズの 子猫だった
雨なので 寒くないように
ハンカチかけてやった
鳴き声 あまりにも小さくて
雨にかき消された
もしも飼えたなら
一ヶ月の小遣いで
猫缶 いくつ買えるかと
その夜は ない頭絞りまくり
そうして 次の日 また次の日
小学生の毎日は
風のように 過ぎていく
ある日 ある時 雨の日に
捨て猫 死んでるの 見つけた
大人何人か やってきて
子猫 持っていった
足元に 汚れたハンカチ落ちていた
遅すぎるよと 責めるように
風に運ばれ どこかへいった
胸の張り裂けそうな思い 初めて知った
己の 冷たさ 不甲斐なさ
忘れようにも 忘れられない
今でも 富士額の猫 見かけると
あの子猫 天国で幸せだろかと
空を見上げて 足止める
謝れるものならと 思う
だから お前のこと 歌うよ
捨て猫
鳴き声 あまりにか細くて
次の日の背中に 届かなかった
ごめんよ ごめんよ ごめんよ
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